雑感

エロゲや音楽も考察します。

五等分の花嫁

紛れもない傑作

f:id:trancememe:20190216015616p:plain

評価

☆☆☆☆☆☆☆☆☆

あらすじ

結婚式当日、式場の部屋で微睡んでいた新郎の上杉風太郎は妻と初めて出会ったときを思い出す。当時、高校2年生の風太郎は、成績優秀だが生家が借金を抱えており、貧乏生活を送っていた。ある日、風太郎は中野五月という転校生と知り合い、勉強を教えるよう乞われる。しかし風太郎はこれを断り、さらに放った一言が彼女の怒りを買ってしまう。その直後、風太郎は妹から「富豪の娘の家庭教師」というアルバイトの話を聞かされ、借金返済のためにその仕事を引き受ける。風太郎の仕事は、五月を含む五つ子姉妹に勉強を教え、全員を高校卒業まで導くというものだった。落第寸前の成績であるにもかかわらず勉強する意欲すら見せない5人に頭を抱える風太郎だったが、夏祭りなどを通して五つ子と交流する中で、はじめから比較的協力的だった四女・四葉に加え、三女・三玖と長女・一花の信頼を勝ち取ることに成功する。だが、次女・二乃と五女・五月の協力は得られないまま、風太郎が家庭教師に就いて初となる中間試験を迎える。テストの結果は前回より上昇していたものの、赤点は避けられなかったため、家庭教師を続ける条件として5人全員が赤点を回避することを課されていた風太郎は、5人にアドバイスを残し去ろうとする。しかし、それまでは非協力的だった二乃が風太郎を庇って嘘の報告を父親にしたことで、ひとまず家庭教師を続けられることになる。

感想

5等分の花嫁のどこがスゴイかというと、これが単に主人公がモテるだけのラブコメでないからである。ただ単に5人に愛される話だったらよくあるハーレム作品に成り下がっただろう。この作品の良い所は、勉強机に向かわせる過程で、5人の内面一つ一つの問題に立ち向かっているからである。家族の絆、自身の夢、隠している趣味など各人には問題が一つづつある。単に自身だけの問題ではなく、姉妹に対しての気持ちを考慮する必要が生じる。そこに葛藤が生じ、この作品独自のリアリティを与えている。月並みな例だが、たとえば主人公の気持ちについても、お互いに同じ人が好きだと知っている三玖と一花は互いに独り占めしたいと思いつつ姉妹のことを慮っている。他にも私が注目しているこの作品の良い所がある。それは優しさである。先の主人公の気持ちで、抜け駆けするのがよくあるラノベエロゲなのかもしれないが、この姉妹は互いに譲る気持ちがある。四葉とのデートでも、さりげなく姉妹のお土産を買ったり姉妹のことをよく考えているエピソードがある。

逆に悪いところはどこかというと、まず一つはどこかヤンキーっぽい文化が見え隠れするのが私は少し合わない。少年マガジンの読者層を狙ったのかもしれないが、お化け屋敷のときの友達、選ぶスポーツがスキーのくだり、主人公の不良っぽい父など合わない読者もいるかもしれない。だがその部分は合う人は合うと思うし、私も大抵の部分はこれは新鮮で楽しめた。もう一点挙げるとすればエロみに欠けているのかもしれない。しかしそれはこれから発揮されるのかもしれないし、そもそも私の脳がエロラブコメで毒されているだけかもしれないのであまり文句はあげないでおく。

個人的に好きだったキャラは四葉で、上目遣いのいたずらっぽい目線がグッドだった。かまととぶる例を見ても、この姉妹たち、絶対アホではないだろう。。 漫画読んでて七回ほどいいねぇと思わず叫んでしまった。それくらい良かった。